こんにちは。Saori Style です♪

 

発酵食品のおいしさと奥深さに魅了され、発酵に関する本を読む中で、面白い箇所を見つけたのでご紹介します♡

 

東京農業大学教授でもある小泉先生の各著書を拝読しておりますが、専門家としての論理的科学的な説明とおいしんぼ目線の表現がとっても面白いです!

取り上げてある世界中の発酵食を食べに出かけたくてうずうずしちゃいます!

 

「食と日本人の知恵」小泉武夫著より

◆「あんパン」考という章にて

日本でのパンの起源をとりあげてあるのですが、

「パン」としての名前が文献に登場したのは江戸時代、1715年「和漢三才図会」に「蒸餅(じょうへい)」として登場。

 

蒸した餅、つまり中国式の「饅頭」がパンとして登場するくらい中国の方法影響をうけていた。

 

 

それから3年後の1718年に出された「御前菓子秘伝抄」には、パンの作り方が書いてるのだが、ここに「甘酒」が登場します!

 

『小麦粉を甘酒でこね、これを適宜の形にしておくとふくれてくる。一晩寝かせてフルメント(発酵)をつくる。これを土を厚く塗り立てた釣り鐘型のかまどに並べ、たきぎを燃やしながら焼く』という内容。

 

焼き方も私たちの知っているパンの作り方と似てますね♪

 

 

小泉先生は、

ここで貴重なのは、甘酒を加えている点が相当な知恵の証だと。

 

甘酒は、米麹の糖化液で、これにはきわめて旺盛に酵母が増殖し、発酵する。

 

酵母が十分いて、発酵が理想的に進めば、焼き上げてからの風味は大変良く、その上、甘味も付与できるから、美味なパンができあがったはずである、と。

 

これは文献上の記録であり、パンが焼かれていた証拠はないが、甘酒という日本独特の発酵助材を使うことや、かまどを使っていることなど具体的な記載なので、実際には一部で焼かれていたのだろうと記載されています。

 

江戸時代のパンについての記述に甘酒が出てくるとはびっくりでした♡

 

発酵って、時空を超えますね♪